舘河屋酒店

＜キングスバリー社 テイスティングコメント＞
まだフレッシュさが残る香りに、バニラ、麦芽、木の実、フルーツケーキを感じる。
口にすると、クリーミーでソフト。クッキー生地、シナモン、焼いたアップルパイが波のように押し寄せ、熟した麦芽の風味とともに口内を満たす。
それらのフレーバーが次第に弱まり、最後はバニラとオークの風味が強まって長く輝かしく続く。

キングスバリー社は、スコットランド・アバディーンにて設立、1989年よりシングルモルトのボトリングを開始し、現在ではエジンバラを本拠に専門的な蒸留酒を取り扱っているインディペンデント・ボトラーです。
通称ゴールドと呼ばれる｢カスクストレングス｣シリーズは、特に際立った個性を持った樽のみが厳選され樽出しにてボトリングされる渾身の作品達で、同社の最高品質を誇ります。
今回の新作は、2000年代が主流となった近年では一気に珍しくなった90年代半ば、25年以上の長期熟成という大変貴重なスペイサイドモルト「グレングラント 1995 バレル熟成」。
これは同社の最高峰ブランド、サーオビール級のスペックで、しかも銘柄が古くから超一級品質として知られ、モルトのパイオニア的存在の「グレングラント」ともなれば、通常リリース品と一線を画すスペシャルリリースと言っても過言ではありません。
超一級スペイサイドモルトは、どちらかと言うとシェリー樽をイメージされる方もいると思いますが、長年のシングルモルト愛好家にとって、原酒本来のポテンシャルが感じられる超一級スペイサイドモルトのバーボン樽熟成ものに魅了された方も少なくないはずです。